訪日外国人と日本人旅行者の問題

インバウンド、訪日旅行が多く取り上げられるようになってきました

国は、「観光立国」といって、外国人旅行者を多く受け入れる方針をとってきています

今のところ主に日本を訪れる外国人は周辺国の、中国・韓国です

中国は「爆買い」といって、大量に商品を買ってくれるため、多くの店では歓迎されているようです

国が訪日を推奨する理由は、貿易の観点からですので、沢山買い物をする外国人は好まれます



一方で、周辺国外国人宿泊客が多い宿泊施設は、国内旅行者に敬遠されます

外国人ツアーをメインの収入源にする宿は、国内のインターネット予約サイトのクチコミ評価が下がります

そうはいっても、日本人の団体旅行が減っていて、忘年会も新年会も社員旅行もやらない会社も多いので、客室数が多いホテルは、なんとしてでもツアーを呼び込まないといけません

日本人の団体旅行が減っているのは、不景気なのもあるし、休日返上を嫌う若手世代の不参加がひどいというのもあります。たった年1度の行事でも嫌うので、よほど終身雇用で強制力でもないかぎり、旅行積み立てすらしたがらないかもしれません



高齢者はというと、夫婦でツアーに参加できるところはいいですが、片方が病気だったり、観光するには足腰が弱っていたり、孫の世話があったり、いやいやまだまだアルバイトで働いていたりと、余暇があり、悠々自適な人は少ないのです


幼児が1~2人いる夫婦、妊婦の家族旅行が盛んです。妊娠出産育児と、過敏でストレスも多い世帯で、この世代が主にクチコミ評価を下げます。旦那が子供を抱きかかえて、大荷物を一切もたないなんてザラです。 キャリーバックが安くなったのもあり、1週間旅行のカバンにパンパンに荷物を詰めてきて、自分では一切運びたがらないというケースも多いのです。それで従業員が長続きしない、高齢の仲居がひざを痛めるなどの問題があります。

車での移動なら、そもそもキャリーバックに入れる必要はありません。旅行カバンで十分です(ブランドの皮製は重い)。キャリーに入れる必要があるのは、電車や飛行機を使う人です。国内なら一番小さいキャリーバッグで十分です。

それに子供を抱いて全く荷物を運ばない夫婦で、大量の荷物をホテル従業員に運ばせて当然と思っているひとは大間違いです。そもそもそんなに大量の荷物でくることが非常識です。一旦人間だけ客室に入り、荷物の移動はあとからゆっくりすればよいのです。本来、飲料の持込行為も、多少こそこそ遠慮すれば多めにみてきたことも、堂々とキャンプ用のクーラーボックスで持ち込んだり、スケスケのスーパーの袋で大量に持ち込んだり、はたまた、荷物に隠して、それを平気でホテル従業員に運ばせたり、夕食時に飲料の注文もしないで、持込の飲み物を飲んだりするから「持ち込み禁止」になってきたのです。

クチコミに従業員の一挙一動をねちねち書く神経質な日本人も多く(一方的な思い込みも多い)、客室数が多いホテルでは、外国人観光客のほうが気楽でいいというところもあるのです。 また外国人の従業員を雇っているところは、外国人観光客のほうに喜ばれるけれど、日本人はすぐ「従業員に外国人がいて」などとインターネットに書くので宿泊施設にも嫌がられるのです。朝早く、夜遅く、夜勤もあり、接客業でストレスも多い仕事なので、なかなか日本人従業員が長く続かない現状があるのです。日本で働いている外国人従業員にたいしても、差別的な意識は持たないことです。


客室に布団をひきに入らないホテルというのは、布団をひく従業員の確保が大変ということもあるけれど、客室内でのトラブルを嫌っているというのもあります。 旅館なら、宴会場での食事中に夕食時に部屋にお布団しきの人がはいるのだから、布団を敷くスペースを確保しておいたり、貴重品を金庫にしまうか、携帯するのが常識なのです。お布団を敷かなくても、湯のみや急須の交換に入るところもあります。

かならず2人以上の従業員で入らないと、何かがなくなったとか、何かを壊したとか、言われて、宿泊代以上に損失がでたら、何のために営業しているのかわからないというのもあります。

それで「布団は自分でひいてください」となると、それをまたねちねちとクチコミに書く。訪日周辺外国人よりもマナーの悪い日本人というのも多いのです。


クレームのひとつに、「ホームページや宿泊ページに書かれていなかった」といって凄むというのがありますので、ペンションなど小さい宿ほど、トラブル回避のため、ホームページにこと細かく書いてあり驚かされます。特に、気に入らないからお金を払わないと凄むケースもあり、自分都合でのキャンセルであっても、約款のキャンセル料を踏み倒そうとする人もいて、宿の気苦労はたえません。

クレームがあるのなら、そうそうに帰ればいいもの。 クレーマーに限って、チェックアウト時間をすぎても宿泊施設から退去せず、清算もせず、思う存分大声でクレームを入れて騒いで、宿の人に仕事をさせないし、休憩をさせないで疲弊させるのです。

そもそも、宿泊した時点で宿泊代、飲食した時点で飲食代が発生しています。それを「支払いたくない」とか「誠意をみせろ」とか凄んだ時点で、警察を呼んでいいのです。また宿も毅然と対応しないと、そういった悪質なクレーマーが、味を占めて、いろいろな宿泊施設に迷惑をかけるのです。毅然とした態度で、ご宿泊代はいただくべきです。また、インターネット予約のお客様で、悪質なクレーマーの場合は、宿泊施設からも、予約サイト運営会社に連絡をいれるべきだと思います。特に、「インターネットのクチコミに書くぞ」と凄んで、宿泊代を割引させられそうになったり、踏み倒されそうになった場合は、インターネット予約サイトには連絡をいれるべきです。